中小企業診断士 一次試験対策
点数が伸びる勉強法で一次試験を突破
一次試験対策
中小企業診断士取得のための第一関門である、一次試験の詳細と対応するカリキュラムについて解説します。
中小企業診断士 一次試験とは
中小企業診断士一次試験は、経営コンサルタントとしての国家資格である「中小企業診断士」になるための第一関門です。
この試験の目的は、単に知識の量を測るだけではなく、「中小企業経営者の最良のパートナー」として、広範なビジネス領域において適切な助言を行うための基礎体力を判定することにあります。
経営者に寄り添うための「総合的な経営知識」
中小企業の社長は、営業、財務、人事、IT、法務など、あらゆる経営課題に立ち向かわなければなりません。
診断士がその悩みに寄り添い、真の課題を特定するためには、特定の分野に偏らない横断的な視点が不可欠です。
一次試験で課される7科目は、診断士として活動するために最低限持ち合わせておくべき知識と言えるでしょう。
- 財務数値から経営状況を読み解く「財務・会計」
- 組織の活性化やマーケティングを支える「企業経営理論」
- 現場の効率化を推進する「運営管理」
- 最新のIT活用を提案する「経営情報システム」
こうした経営に求められる知識を広く網羅的に習得することで、信頼関係を築くための最低限の素養を身につけることができます。
二次試験(応用・実戦)への強固な土台
二次試験で求められるのは、一次試験で学んだ知識の応用です。
一次試験は、マークシート方式で知識を問う形式ですが、その内容は記述式で行われる二次試験(筆記試験)の重要な前提知識となります。
特に「企業経営理論」「財務・会計」「運営管理」の3科目は、二次試験で事例を分析し、解決策を提案する際の論理的根拠(切り口)として活用されます。
一次試験の段階で用語の定義や理論の背景を深く理解しておくことは、二次試験における「説得力のある答案作成」につながります。
試験の概要
試験は年に一度実施され、2日間で全7科目を受験します。
総点数の60%以上かつ1科目でも40%未満がないことが合格条件です(つまり合計点が420点以上)。
なお合格基準に達した科目は翌年以降の免除が認められるため、計画的に合格を目指すことも可能です。
中小企業診断士 一次試験 内容/科目
1. 経済学・経済政策
マクロ経済学とミクロ経済学の理論体系を学ぶ科目です。
市場の仕組み、GDPの決定要因、IS-LM分析といった主要理論の理解が問われます。
学習においては、数式の丸暗記ではなく「グラフによる理論の可視化」を意識することが重要です。
グラフの動きが何を意味するのかを自分の言葉で説明できるようにしましょう。
難解な問題に深入りするよりも、頻出論点の基礎を確実に固め、論理的な因果関係を把握することが安定した得点につながります。
2. 財務・会計
企業の経営状態を数値で把握するための会計知識と、投資判断等の財務管理を学びます。
損益計算書や貸借対照表の作成・分析、CVP分析、NPVなどの意思決定論が中心です。
二次試験の事例Ⅳに直結する最重要科目の一つといえます。
計算プロセスの定着を図るとともに、ケアレスミスを防ぐための仕組みづくりと本質的な学習が、本番での得点効率を高めるコツです。
3. 企業経営理論
経営戦略論、組織論、マーケティング論の3分野で構成される診断士試験の核となる科目です。
試験では単なる用語知識ではなく、具体的な状況設定における適切な判断能力が問われます。
特徴的な長文の選択肢には紛らわしい表現が含まれるため、用語の定義を深く、正確に理解する必要があります。
表面的な暗記は通用しにくいため、過去問演習を通じて「中小企業の資源制約」や「中小企業が実行可能なマーケティング」を深く理解し、対策を練ることが攻略のポイントです。
4. 運営管理
工場の生産管理と、小売店等の店舗・販売管理の2本柱で構成されます。
製造現場の工程管理や在庫管理、店舗の陳列や物流など、現場レベルの実務知識が幅広く問われます。
暗記項目が膨大ですが、実習や実体験と結びつけて「現場の動き」を具体的にイメージしながら学習を進めるのが効果的です。
年度によって難易度・科目合格率が激変する科目のため、科目合格や免除の活用も視野に戦略的に取り組みましょう。
5. 経営法務
会社設立、契約、知的財産権の保護など、企業経営に関わる法律知識を学びます。
特に会社法と知的財産権関連(特許・商標など)は頻出分野であり、詳細な理解が求められます。
学習上の注意点は、法改正が頻繁に行われるため、常に最新の情報を参照する必要があり、去年のテキストに記載されている法律と試験年度の法律が異なる場合もあります。
法律用語の難解さに圧倒されがちですが、一つひとつの制度が「なぜ存在するのか」という目的や趣旨に立ち返って整理することで、初学者でも論理的な構造を捉えられるようになります。
6. 経営情報システム
コンピュータやネットワークの仕組みから、企業のDX推進、ITガバナンスまでを扱います。
最新のIT用語やシステム開発の手法などが問われ、トレンドの把握も不可欠です。
専門用語が多く暗記重視になりがちですが、用語を「仕組み」として捉え、図解などでイメージを膨らませて覚えるのが効率的です。
技術的な深入りは避け、あくまで「経営にどう活かすか」という視点で全体像を把握し、過去問から頻出のキーワードを確実に押さえる姿勢が求められます。
また昨今の難関科目でもあり、IT知識を豊富に持つ方でも科目合格が難しい場合があります。
7. 中小企業経営・中小企業政策
中小企業の現状を示す統計データ(白書)と、国による具体的な支援策(補助金、融資等)を学ぶ科目です。
試験範囲が膨大であり、暗記の比重が極めて高いのが特徴です。
試験範囲を特定することは非常に難しく、毎年最新のテキストが必要となるだけでなく、過去問の演習だけでは対策が難しい科目でもあります。
数値データは毎年更新されるため、直近の「中小企業白書」に基づいた最新の情報を直前期に集中して叩き込む戦略が有効です。
実務においても、クライアントへ直接提案できる「診断士の武器」となる知識が多いため、登録後のコンサルティング現場を意識しながら学ぶと定着しやすくなります。
免除科目
| 免除科目 | 免除対象となる主な資格・職位 |
|---|---|
| 経済学・経済政策 | 大学教授・准教授(経済学、通算3年以上)経済学博士不動産鑑定士(または試験合格者・補)公認会計士試験で「経済学」に合格した者 |
| 財務・会計 | 公認会計士(または試験合格者)税理士(または試験合格者・免除決定通知者)弁護士(または弁護士資格を有する者) |
| 経営法務 | 弁護士司法試験合格者(旧司法試験2次合格者含む) |
| 経営情報システム | 技術士(情報工学部門に限る)情報処理技術者試験の特定区分合格者(ITストラテジスト、応用情報、システムアーキテクト、PM等) |
学習上の注意点

7科目全体の平均点を上げる
合格ラインは「全科目合計で60%(420点)以上」です。全科目で得点を積み上げる「得点効率」を重視しましょう。
得意科目だけに頼るのではなく、得意科目で貯金を作り、苦手科目でも効率的に点数を拾う戦略的な学習配分が、勉強時間を最小化し最短合格を勝ち取る鍵となります。

足切り回避
どれだけ合計点が高くても、1科目でも40点未満(足切り)があれば不合格となるのがこの試験の厳しさです。
苦手科目こそ、「なぜ理解できないのか」「どこで失点しているのか」という根本原因を早期に明確にしなければなりません。全科目の基礎を底上げし、本番で「解けない世界線」に迷い込まない学習をしましょう。

過去問を食い散らかさない
過去問は「解くこと」が目的ではなく、自分の解答プロセスを判定する「ツール」です。ただ数をこなすだけの学習を「食い散らかす」と呼びます。
問題を解いた後は「振り返り」を行い、間違いの再発防止策まで深掘りしてください。一問一問を大切に「振り返る」ことで、初めて初見の問題に対応できる本質的な応用力が身につきます。

点数の記録を付ける
PDCAサイクルの精度を高めるために、日々の演習結果は必ず数値で可視化しましょう。単に正誤を記録するだけでなく、自分の思考の癖や、時間配分、ミスの傾向まで記録に残すことが重要です。
感覚ではなくデータに基づき、自分の立ち位置を正しく把握することが理解の指標となり、実力向上に繋がります。
まなび生産性向上の一次試験対策
一次試験特訓
がむしゃらな暗記を卒業し、本質的な学習を行うことが最短ルートです。
一次試験は7科目という膨大な範囲を誇りますが、その攻略の鍵は「知識の量」ではなく「学習の生産性」にあります。
本特訓では、単なる解答解説にとどまらず、受験生一人ひとりの「解けない理由」を徹底的に分析します。
- 「解ける世界線」への移行を実現するふりかえり
- 「筆考」によるミスの根絶
- 再受験生のための「勉強法の再構築」
二次試験の対策にもそのまま使える「勉強法」を見に付けることができます。
個別指導コース
個別指導コースでは、あなたに合った専用の合格ルートを設計します。
また単なる知識の伝達ではなく、受講生一人ひとりの「できない理由」を言語化し、マインドから変革します。
- 「自分の特性」に合った勉強法を最適化
- 採用率わずか19%の厳しい基準を突破した講師陣による個別指導
- 「暗記」から「本質理解」へ実務に通用する思考力を習得
がむしゃらな過去問の回転から、本質的な学習方法へアップデートしましょう。
